24試合で0勝5敗2セーブ、防御率5・01。ストッパーがこれでは、二軍行きを通達されるのも当然だ。

 7日、楽天の松井裕樹(22)が登録抹消された。絶対的守護神として昨季まで3年連続30セーブも、今季は不調にあえぎ、セットアッパーに“降格”されていた。

 梨田監督は「(2015年から)クローザーをやって、疲労もある。フォームも含めてすべてをリセットして、交流戦明けには一軍に戻ってきてほしい」と、戦線から外したことを説明。

 松井は高卒1年目こそ先発で投げていたが、2年目の15年から抑えに配置転換。ただでさえ、体力と精神の消耗が激しいといわれるポジションを、まだ心身ともにプロに慣れていない時期からこなしていたのだ。疲労もやむなし、だろう。

 評論家の武田一浩氏は「今季、松井が投げた試合を解説しましたが、投球リズムが悪い」と、こう話す。

「150キロの直球はバットに当てられ、チェンジアップも高めに浮いてしまうので見逃されたり、ファウルで粘られてしまう。もともと良くない制球力がさらに悪くなり、カウント2ボール1ストライク、あるいは3ボールが多い。そこでストライクを取りにいって、打たれている。開幕2カード目に打たれて敗戦投手になったことで、自信を失っているのでは。余計なことを考えすぎて、自分のピッチングを見失っている気がします」

■高校時代のスライダーを再び…

 それでも武田氏は「二軍落ちはいい機会と、とらえるべき」と言う。

「ずっと一軍にいると、なかなか自分の練習ができませんからね。この機会にボールのキレを磨くもよし、新しい変化球を覚えるもよし。変化球が増えれば、先発転向も可能です。高校時代に投げていたようなスライダーを再び投げられるようになれば、先発でも十分、活躍できる。私も入団8年目の95年はほぼ二軍で過ごしたが、その時に練習に打ち込んだこともあって、球速は10キロアップ。その後の野球人生につながった経験がある」

 リリーフから先発転向した武田氏は94年、5勝9敗に終わると、翌95年はほぼ二軍暮らし。それが96年は15勝8敗と、再飛躍を遂げた。

 頼れるリリーフ左腕の離脱とあれば梨田監督が早期復帰をせくのも無理はないが、松井にはもう少し、長い時間が必要かもしれない。