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<楽・ソ>4回無死、西田が移籍後初ホームランを放ちベンチに迎えられる(撮影・篠原岳夫)


 ◇パ・リーグ ソフトバンク5―2楽天(2018年7月3日 弘前)


 第二の故郷で恩返し弾だ。ソフトバンクの西田哲朗内野手(26)が古巣楽天から“移籍1号”となるソロを放ち、勝利に貢献した。チームは連敗を2で止めて単独3位。球団の青森での白星は、1979年8月19日の日本ハム戦(青森県営)以来39年ぶりとなった。

 感謝の気持ちを込めた一振りだった。2点のリードの4回。先頭で打席に入った西田は1ボールから、楽天・古川の甘く入った138キロ直球を捉えた。打球は左中間フェンスを越える今季1号ソロ。昨年まで8年間在籍した古巣への恩返しの一発となった。

 「イーグルスに8年間、お世話になったし、東北もゆかりのある土地。スタメンだったので恩返しを込めて活躍したいなと思っていた。古巣に負けたくない気持ちもあった」

 結果にこだわった。この打席では達川ヘッドコーチの勧めもあり“今宮モデル”のバットを手にした。「東北での試合は今年初めて。スタメンだったから、チームの勝ちにこだわりたい一心だった。ケガ人もいてチームは苦しい状況ではあるが、自分が入って少しでも勝利に貢献したい」。ポジションを争う強力なライバルは右肘関節炎で離脱中。その思いも背負った。

 “金言”をすぐに生かした。6月30日のロッテ戦ではスタメン出場も2三振。試合後、ベンチ裏で王貞治球団会長から打撃指導を受けた。助言は「ポイントを前にして打て」というシンプルなもの。これまで打席で変化球と直球の両方に対応しようと「ポイントが体の近くにあった」ことに気付き、必死にバットを振って改めた。「(会長の指導に)珍しいことなので、ありがたいし、ビックリした。直接教わって良かった」と感謝しきり。

 西田の一発で勢いが付いたチームは連敗を2で止め、単独3位。このまま首位・西武を追いかけていく。

元楽天の西田、移籍後初アーチ「古巣に負けたくない気持ちあった」

 東北楽天からトレードで今季加入したソフトバンクの西田が、移籍後初アーチを古巣相手に放った。2-0の四回に先頭で打席に入り、1ボールからの直球を左中間席へ。「最高の結果になり良かった」と笑みがこぼれた。
 内野の全ポジションをこなすなど器用さが光るプロ9年目、26歳の右打者。この日は「8番・遊撃」で先発した。課題の打撃で好結果を残し「ポイントを前にするのを大事にしている」とうなずく。東北楽天の主催試合でヒーローインタビューを受け「古巣に負けたくない気持ちもあった」と胸を張った。


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