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 楽天の育成2位・則本佳は、岸を目標の選手に挙げた

 楽天・則本昂大投手の弟で、同チームから育成2位指名された則本佳樹投手(24)=山岸ロジスターズ=が26日、静岡県内で会見。今季パ・リーグ奪三振王の兄ではなく、同最優秀防御率の岸孝之投手を目指すことを宣言した。

 “仰天”の告白だった。則本佳は「僕は兄のように強気に三振を取りにいく形は合わない。全くの正反対かもしれないが、岸さんのように変化球を織り交ぜて打たせて取る形を目指す。早く支配下登録されたい」。直球最速は145キロだが、持ち味のフォークを軸にカーブ、スライダーの変化球と130キロ台後半の直球とのコンビネーションで開眼した右腕。主に中継ぎで活躍し、楽天スカウトの目に止まった。

 勤務する山岸運送では、パソコンを使ってトラックのボディーへのデザインを担当。「パソコンで絵を施工していた。理不尽な対応をこなすことで、マウンドで崩れることもなくなった」。平日の全体練習は業務後の水曜と金曜のみ。足りないぶんは自主トレで補った。

 4学年上の兄とは、人生で初めてチームメートとなる。育成指名後、メールで「大変だろうけれども、支配下へ向け頑張れ」と激励された則本佳。仙台で上昇曲線を描く。(山田 豊)

 ◆則本 佳樹(のりもと・よしき)1994年5月14日、滋賀県生まれ。24歳。大滝小3年の時、多賀少年野球クラブで野球を始めた。北大津高3年夏に甲子園出場。近大では右肘手術などの影響で、登板はわずか1試合。昨年、山岸ロジスターズに入団。直球の最速は145キロ。174センチ、76キロ。血液型A。右投左打。家族は両親と兄2人。