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投球フォームを披露する弓削
  楽天のドラフト4位・弓削(ゆげ)隼人投手(24)=SUBARU=は15日、群馬・太田市内で契約金5000万円、年俸1000万円で契約合意した。メジャーを代表する左腕ランディ・ジョンソンのような、スケールの大きな投手になることを誓った。(金額はいずれも推定)

 球団旗を掲げたボードが低く見えた。193センチの大型左腕・弓削は、笑顔で楽天のユニホームに袖を通した。「サインして気が引き締まる思い。実感がわいてきました。ランディ・ジョンソンと言われるので、スケールの大きな投手になれるように頑張ります」。メジャー左腕史上最多、5度のサイ・ヤング賞に輝いた“ビッグ・ユニット”を目標に掲げた。

 大きな転機だった。昨年、スリークオーターからオーバースローに変更。しかし、うまくいかず今年4月に元に戻した。その際、何度も見た動画がジョンソン。「大柄で横から投げる。意識して、参考にさせてもらいました。リリースポイントとか。大きいと上から投げがちだけど、横から手の長さを生かしている。それが自分にはまった」。プロへの道が開けた。

 対戦したい打者には、ソフトバンクの主砲で侍の主力・柳田を挙げた。「日本シリーズを見ても、ソフトバンクの打線はすごい。その強力打線と対戦したい。特に柳田選手。強打者と対決したい」。日米野球でも猛威をふるう柳田にも、真っ向勝負を挑む心構えはできている。

 同席した後関昌彦アマスカウトグループマネージャー(55)は「左投手はウチの長年の課題。先発でも中継ぎでも、戦力になると期待感を持って指名している」と即戦力の期待を寄せた。「プロに入ってもゴールじゃない。1軍で勝てる投手になりたい」と語った弓削。東北の地で、“和製ランディ”の異名を定着させる。(山口 泰史)

 ◆弓削 隼人(ゆげ・はやと)1994年4月6日、栃木・田沼町生まれ。24歳。吉永小で野球を始め、田沼東中では佐野シニア所属。佐野日大高では2年春からベンチ入り。日大では中日・京田と同級生だった。卒業後、SUBARUでプレー。最速は149キロでスライダー、カーブ、フォークなどを操る。193センチ、105キロ。左投左打。