新人王濃厚の楽天田中和基外野手(24)が「スイッチ強化」を目標に掲げた。15日まで行われた「2018 日米野球」に参加。6試合中3試合でスタメンを張り、全試合出場したが打率0割8分3厘と数字を残すことができなかった。侍ジャパン唯一のスイッチヒッターは「外野は柳田さん、秋山さんと左が多い。自分は両打ちだからこそ、弱い右のレベルアップをしないと、もう呼ばれないと思う」と課題を発見した。


2年目の今季は打率2割6分5厘、18本塁打と結果を残したが、打席の左右で差が出た。左では打率2割8分、11本塁打。右では打率2割2分3厘、7本塁打。西南学院から指定校推薦で立大へ進んだ頭脳派は「一流の人は凡退しても強い、鋭い打球。自分は足がある。そういう打球を打てれば打率も変わる」と巨人岡本、ヤクルト山田哲、西武山川ら右打者の打球の軌道に着目。練習の合間にタイミングの取り方、配球の読み方などを質問し学んだ。

師と仰ぐ西武松井2軍監督も、両打ちのスペシャリストとして第3回WBC、日米野球などで存在感を示した。くしくも今回、同氏の代名詞である背番号「7」を身につけた田中。「スイッチヒッターがいるだけで、攻撃のバリエーションが増える。早く周りの人のレベルに追いついて、また日の丸を着けたい」。やる気「スイッチ」は高まるばかりだ。【栗田尚樹】

◆侍ジャパンの外野手争い ソフトバンク柳田、西武秋山は常連。DeNA筒香に加え、右の強打者・広島鈴木も実力値が高い。ソフトバンク上林も今回の日米野球で全試合安打をマークし、存在感を示した。20年の東京オリンピック(五輪)代表メンバーは24人の予定。08年北京五輪では、外野手は4人の構成だった。