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子どもから花束を受け取った伊志嶺

 楽天は23日、楽天生命パークでファン感謝祭を開催した。イベントの最後には、今季限りでの引退を決断した伊志嶺忠捕手、聖沢諒外野手(ともに33)の引退セレモニーが行われた。

 2人の子どもから花束を受け取ると、伊志嶺は目を潤ませた。「うるっときてしまいました。(子どもに野球する姿を見せられなくなり)寂しいのはありますけど、今日のことを覚えていてくれたら。悔いはないです」と笑った。

 プロ11年目。正捕手・嶋の壁は厚く、最も出場試合が多かったのは2015年の54試合だった。それでも、ふるさとの沖縄にちなみ「シーサー」の愛称で親しまれた“楽天の守り神”に、球団は最後の花道を用意。「こういうセレモニーをやらせてもらえるとは思っていなかった」と感謝した。

 最も印象に残った試合には、自身のサヨナラ打で勝った13年9月19日のソフトバンク戦(Kスタ)を挙げた。当時の星野仙一監督(故人、享年70)と抱き合ったときの温もりは、今でも覚えている。「いろいろ勉強になったし、野球の厳しさを教えてもらった。出会えてよかった」と思い出に浸った。

 引退後も球団に残ることは決まっている。セレモニー後、選手たちに胴上げされ、「胴上げされるとは思っていなかったので、本当にうれしかった。苦しいときの方が多くて、華やかではなかったけど、日本一も経験できたのでよかった」とうなずいたシーサー。多くの人に愛されたバイプレイヤーが、穏やかな笑みで現役生活に別れを告げた。

 ◆伊志嶺 忠(いしみね・ただし)1985年6月22日、沖縄・北谷町生まれ。33歳。北谷高では高校通算35本塁打を放ち、東京情報大に進学。大学では1年春から正捕手となり、千葉県大学リーグで4度のベストナインに輝いた。2007年大学・社会人ドラフト3巡目で楽天から指名されプロ入り。プロ通算186試合、329打数65安打、打率1割9分8厘、4本塁打、29打点。178センチ、78キロ。右投左打。