楽天は１７日、岡山・倉敷での秋季キャンプを打ち上げた。本格的な投球はせず、体力強化に努めた松井裕樹投手（２１）は、来年３月のＷＢＣ出場へ意欲。２０１５年１１月のプレミア１２では、準決勝・韓国戦（東京Ｄ）で敗戦の一因となっただけに、リベンジのためにも侍ジャパン入りを熱望した。
この日、梨田昌孝監督（６３）は、キャンプについて「８０点、８５点というところ」と総括した。

　キャンプを走りきった充実感に満ちていた。練習日１４日間、全メニューを終えた松井裕は「シーズン中はできない、強度の練習をこなせたことは自信になる」とうなずいた。１６日には立ち投げも行い「いい感覚が出てきた。
立ち投げがよかったので、（今後も）キャッチボールと、遠投まではいかなくても５０～６０メートルぐらいは投げてもいいのかなと思っています」と明かした。

　日の丸への思いは強い。昨年１１月のプレミア１２では、準決勝・韓国戦の９回無死満塁で登板し、押し出し四球。打者１人で降板し、結果的に敗退につながった。
来年３月のＷＢＣについて聞かれると「もちろん行きたい気持ちはあるし、国を背負って戦う幸せもある。去年やられているし、代表のユニホームで取り返したい。選ばれるよう、しっかり準備して取り組んでいけたら」と意気込みを語った。

　ボールに適応する自信もある。ＷＢＣ球は触ったことがある程度だが「少し時間は必要だけど、時間があれば大丈夫だと思う」。
今オフも、ヤンキース・田中らとの自主トレに参加する見込みで「（侍ジャパンに）選んでもらったら、ボールのこととかも聞けると思いますし」と、しっかり準備をしていく考えだ。

　今季は春季キャンプで左肘に張りが出て、投げ込みが不足。シーズンに大きく影響した。
「けがをすると１年間、影響する。突貫工事でシーズンに入って、投げ込みの重要性を学んだ。けがをしなかったことが一番」と秋季キャンプを総括した。オフの間に、けがなくしっかり投げ込める態勢を整え、４年に１度の舞台に照準を合わせていく。（山口　泰史）

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