20180619-00000605-san-000-1-view

1回、打者・茂木の時、一走の楽天・田中和基が盗塁=19日、横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

獅子奮迅の活躍ぶりを示すように、試合終了直後のユニホームは土で汚れていた。楽天2年目の田中が、1番打者として適時打を含む4安打2盗塁で勝利を牽引(けんいん)。「(4安打に)純粋にうれしいです」。23歳の若きリードオフマンは、充実感を漂わせた。


 先制点も田中の出塁から生まれた。一回、遊撃への内野安打で出塁すると、すかさず二盗に成功。その後1死三塁から野選で本塁に生還した。4安打のうち3安打が内野安打。「僕が盗塁できれば、いろんな攻撃パターンができる」と五回にも二盗を成功させた。立教大時代、50メートルが5秒8という俊足を生かした23歳に、平石監督代行も「プラン通りの攻撃ができた」とうなずいた。

 入団1年目の昨季、2軍監督として親身にアドバイスを送ってくれたのが平石監督代行だ。「良い意味でも悪い意味でも僕のことを知ってくれている」という恩師の期待に応えるべく、交流戦は全18試合に出場して打率・314をマーク。入団2年目で飛躍への足がかりをつかみつつある。

 平石監督代行の新体制以降、2連勝で交流戦を締めくくった楽天だが、チームの“借金”は18。重い現実が依然として横たわる。「ここからが大事」と平石監督代行。若手選手の活躍を突破口にチームの巻き返しを図っていく。(浅野英介)
【楽天2年目の田中、獅子奮迅の4安打2盗塁 50メートル・5秒8の俊足を発揮】の続きを読む