楽天から育成ドラフト３位指名を受けた米ハワイ大の山崎真彰内野手（２４）が３１日、都内で入団交渉に臨み、契約に基本合意した。支度金、年俸はいずれも推定で３００万円。

　強肩強打の遊撃手は、ハワイ大でプレーした経験を持つ異色の「逆輸入男」だ。小さい頃からメジャーが好きでアメリカで野球をやりたい気持ちが強くなった。大学（東京国際大）の野球部は１年生（１４年）の夏に辞め、１６年８月にハワイ大に３年生として編入した。

　「フライボール革命」などでホームランに目が行きがちな近年のアメリカ野球だが、自身の強みは「三振しなくて広角に打てる」こと。出塁率を常に意識し、強打者の指標「ＯＰＳ」については意識してきた。

　ハワイ大ではフリー打撃で４秒以上のフライ禁止やコーンの間にバントを決めたら何点…といった細かな野球を求められたという。「湿度が高く打球が飛ばない。ハワイは日本みたいな野球スタイル」と振り返った。

　現地では注目度の高さにも驚いたという。多い日は約２０人の報道陣に囲まれる日もあった。「ほぼ毎日のようにテレビや新聞で取り上げられていて、ファンも多い」と落ち着いた表情で語った。

　憧れはヤンキースで活躍したＤ・ジーター。「ヤンキースファンなので。ポーカーフェースで淡々と戦う姿が素晴らしい」と目標に掲げる。２４歳で育成からの入団だが「入ったら一緒。１日１日努力していきたい」と１年目からの支配登録を目指す。